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自分にマッチする
ボランティアのカタチを見つけよう!

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ボランティアのカタチを
見つけよう!

ボランティアを始めようと考えているけれど、何から始めたらいいのかわからない。あるいは自分に務まるだろうかと不安を感じてしまう。そんな方に向け、ボランティアを始めるうえでのポイントを、東京ボランティア・市民活動センターの長谷部俊介さんに伺いました。また、「プロボノ」と呼ばれる新たなボランティアについて、認定NPO法人 サービスグラントの嵯峨生馬さんと、プロボノ参加者の多田祐太さんに取材しました。

1) 「ボラ市民ウェブ」で
  多様なボランティアのあり方を知ろう

1) 「ボラ市民ウェブ」で多様な
  ボランティアのあり方を知ろう

東京ボランティア・市民活動センター

ボランティアの魅力を発信

情報収集を行う際、インターネットはとても便利ですが、情報が膨大すぎて迷ってしまうことも。そこで、ボランティアに関心を持ち、これから始めてみたいという方におすすめなのが「ボラ市民ウェブ」のサイトです。

「ボラ市民ウェブ」は、さまざまな分野のボランティア活動の推進・支援を目的に1981年に設立された東京ボランティア・市民活動センター(以下TVAC)が開設しました。初めてボランティアを始める方から、NPO等のボランティア団体、さらにはそうした団体を支援する中間支援組織に向けた情報発信を行っています。TVAC副所長の長谷部俊介さんは、本サイトの役割を次のように語ります。

「幅広いボランティア情報を発信することはもちろんですが、ボランティアの楽しさや魅力の発信も同時に行わなければならないと考えています。また、初めてボランティアに参加しようという方の目線に立ち、親しみやすい存在となって、ボランティアを始めるきっかけになればよいと思っています」

「ボラ市民ウェブ」では、ボランティア初心者も参加できる、様々なボランティア募集情報の他、ボランティアに関するイベント・講座に関する情報も掲載されています。いきなり参加するのは不安という方は、ボランティア活動に参加する前にこれらを受講することもできます。ボランティアは誰もがその人の都合や事情にあわせて参加できるものだと長谷部さんは考えています。

「ボランティアを始めるきっかけは人それぞれです。被災地に赴いたり、地域の施設を訪ねたりするといったことだけではなく、家で断捨離しながら不要となったものを寄付するなど、コロナ禍の今でもすぐに始められることはたくさんあります」

飯田橋にある東京ボランティア・市民活動センター(TVAC提供)

いざボランティアに参加する際、どのような心構えが必要になるのでしょうか。

「たとえば被災地でボランティアを行う際、がれきの片付けだけに終始せず、ぜひそこに集まった人たちと会話するなど、出会いも大切にしてください。出身も年齢も異なる人たちと声を掛け合い協力し、みんなの知恵を集めることが、ボランティアの原則でもある『創造性・開拓性・先駆性』につながります」

TVACやボランティアセンターのコーディネーターが
その人にあったボランティア情報を提供

「ボラ市民ウェブ」とあわせ、長谷部さんがぜひ活用してほしいとすすめるのは、TVACが飯田橋に開設する、オープン・スペース、会議室、資料室などや、地域の社会福祉協議会などが開設する「ボランティアセンター」です。

「TVACは、様々な地域から集まりやすい都心の飯田橋にあります。この1年コロナ禍にあって利用者は減ったものの、ボランティアの活動場所の一つとして活用していただいています。また様々な相談も可能です。一人ひとりの目的や希望などのニーズを伺うことで、それを踏まえたボランティアに関わる情報を提供できると思います。ここはボランティア・コーディネーターの腕の見せ所ですね」

ボランティア・コーディネーターは、相談の受け止めや情報の提供、発信などを通して、多様な人や組織をつなぎ、新たな力を生み出せるように調整する役割を担うことで、一人ひとりの活動参加を支えています。

ボランティア・コーディネーターがニーズにあわせ、様々な相談に対応する(TVAC提供)

TVACは、コロナ禍で、活動が制限されているNPO団体などへの助成を行ったり、こうした状況で活動を行うための工夫やヒントを事例として発信したりするなど、いま必要な情報提供も積極的に行っています。1月末には、「コロナ禍とボランティア・市民活動~これまでとこれから~」と題したシンポジウムを開催。学生、難民、子育て、地域支援の現場からコロナ禍における活動状況などが共有されました。

「TVACでも研修講座がオンラインになりましたが、これまでは参加が難しかった地域の方々の参加も増えました。そうした意味では支援の幅が広がったとも言えます。これからもオンラインはやはりキーワードになり、オンラインを活用したボランティア活動そのものも増えてくると思います」

コロナ禍の今だからこそ、情報収集に努め、家にいながらできることを含めて自分ができることを考えることで、ボランティアに対する思いや行動を止めないことが大切なのかもしれません。初めてボランティアに参加する人も、相談や情報収集でTVACや地域のボランティアセンターを活用してみましょう。

ボランティア初心者の相談や情報収集にも、東京ボランティア・市民活動センターが活用できる

東京ボランティア・市民活動センター

市民一人ひとりのより良い生き方(well-being)を実現するために「広義の福祉」の視点にもとづき、幅広い領域のボランティア活動を推進し支援している。「ボランティア・市民活動に関心がある」「ボランティア活動に参加したい」「ボランティア活動について調べてみたい」「もっと団体の活動を発展させたい」と思う個人・団体に対して、相談や情報提供、人材育成、資金的な支援など、様々な事業を行っている。

住所:〒162-0823
   東京都新宿区神楽河岸1-1 セントラルプラザ10階

電話:03-3235-1171(代表)

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ボランティア初心者の相談や情報収集にも、東京ボランティア・市民活動センターが活用できる

東京ボランティア・市民活動センター

市民一人ひとりのより良い生き方(well-being)を実現するために「広義の福祉」の視点にもとづき、幅広い領域のボランティア活動を推進し支援している。「ボランティア・市民活動に関心がある」「ボランティア活動に参加したい」「ボランティア活動について調べてみたい」「もっと団体の活動を発展させたい」と思う個人・団体に対して、相談や情報提供、人材育成、資金的な支援など、様々な事業を行っている。

住所:〒162-0823
   東京都新宿区神楽河岸1-1 セントラルプラザ10階

電話:03-3235-1171(代表)

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MESSAGE 東京ボランティア・市民活動センター副所長 長谷部 俊介さん ボランティアはこういうものだという定義はありません。人それぞれ得意なこと、好きなことや価値観は異なります。だからこそ、自然体で、できることをマイペースで続けてもらうのが一番大切です。MESSAGE 東京ボランティア・市民活動センター副所長 長谷部 俊介さん ボランティアはこういうものだという定義はありません。人それぞれ得意なこと、好きなことや価値観は異なります。だからこそ、自然体で、できることをマイペースで続けてもらうのが一番大切です。

2) ビジネスパーソンに「プロボノ」という
 新たなボランティア活動

2) ビジネスパーソンに「プロボノ」
  という新たなボランティア活動

認定NPO法人 サービスグラント

楽しいから続けられる 
仕事で得がたい喜びも

情報は得られたものの、仕事をしながらボランティアに参加するのは難しいと考えている方に知ってほしいのが、仕事の知識や経験を活かす「プロボノ」としてボランティアに参加するビジネスパーソンたちの存在です。プロボノの活動を推進・支援する認定NPO法人サービスグラントは、プロボノについて、社会的・公共的な目的のために職業上のスキルや専門知識を活かすボランティア活動であると説明しています。

プロボノとはどんなボランティアなのでしょうか。プロボノを行うボランティア「プロボノワーカー」として活動する多田祐太さんは、読んでいた本で初めてプロボノについて知り、2015年にサービスグラントが募集する「プロボノ1DAYチャレンジ」でプロボノを体験しました。多田さんは、参加のきっかけを次のように振り返ります。

「社会人になって数年目、仕事との関わり方やプライベートの過ごし方について悩む中で、本当に自分がやりたいことは何だろうと考えていた時にプロボノの存在を知りました。初プロジェクトは、子ども食堂のPRでした。1DAY(成果物を作成するのは1日のみ)といっても、一緒のチームになったメンバーと1カ月前から準備し、実際に子ども食堂にお邪魔して、SNSの活用をサポートしました」

初めて参加したプロボノのプロジェクトでは「子ども食堂」のSNS活用支援に取り組んだ。支援先との関わりは今も続いている(多田さん提供)

仕事の知識や経験を活かすと聞くと、仕事の延長線上になってしまうのではないかと心配になりますが、多田さんはプロボノを続けている理由を次のように語ります。

「やはり楽しいからです。メンバーや支援先の方など、自分の知らない世界や人に出会えることも魅力です。初めは自分が役に立てるのか心配もありましたが、自分にとっては些細なスキルでもそれを喜んでくれる人がいることを知り、仕事では得がたい喜びを味わえました」

プロボノを始めた当初エンジニアとして仕事をしていた多田さんは、プロジェクトマネジメントの仕事にも関心を持っていたそうです。一方で実際自分にできるのかという不安もありました。しかしプロボノで実際にプロジェクト管理をして手ごたえを感じ、現在は本業でもITコンサルタントとしてプロジェクトマネジメントの仕事を担っています。

「プロボノの現場では、一方的に誰かが何かを決めてしまったらメンバーのモチベーションが下がります。こうした場では、メンバーたちの意見を尊重して調整するリーダーシップが求められます。企業で働いているだけでは得られないようなリーダーシップのあり方を身をもって体験し、本業でも大いに役立っているばかりか、新たなキャリアの指針にもなりました」と多田さんは話します。

こうした経験から、よりいっそう社会を良くすることに貢献したいと思うようになった多田さんは、今後もプロボノワーカーとして草の根の活動をする人たちの存在やプロボノの魅力を発信し続けることで、ビジネスの力を使って社会に働きかけたいというビジョンを持っているそうです。

介護予防のパンフレット作成のプロジェクトではプロジェクトマネジャーの役割にチャレンジした(多田さん提供)

最先端の働き方を経験でき、
仕事の視野が広がるプロボノの魅力

前述のサービスグラントで代表理事を務める嵯峨生馬さんは、以前NPOを運営していた際の課題から、日本におけるプロボノの可能性を見出し、サービスグラントを立ち上げました。

「私は民間企業に勤める傍ら、2001年にNPOの運営を始めました。その際、アイデアや提案は多く寄せていただけるのですが、マンパワー不足からそれらを実現することの大変さを知りました。そんな折、アメリカでNPOのウェブサイトを、プロボノと呼ばれる人たちが立ち上げていることを知りました。ビジネスパーソン、クリエーターがそれぞれのスキルを活かしてボランティア活動していることが目から鱗でした。私にとってのどから手が出るほどほしいと感じていたNPO支援の新たな形だと確信したんです」

こうした経験を経て嵯峨さんは、2005年1月より日本にプロボノという仕組みを広げるための活動を開始。2009年5月にサービスグラントをNPO法人化しました。サービスグラントは現在、プロボノに関心を持つ人、支援を必要とする団体への説明会を開催するとともに、参加者と団体のマッチングを行っています。こうして成立したプロジェクトは活動開始以来1000を超えています。プロボノへの参加を促すために工夫している点を嵯峨さんは次のように説明します。

「各プロジェクトにおいて、支援先に成果物を納めるという目に見える形のゴールを設定しています。サービスグラントでは、1チーム5人前後で、6カ月以内で一つのプロジェクトを完了させることを目標とします。先が見通せることで活動の時間を取ることができるだろうかという不安を減らし、ビジネスパーソンにとって参加しやすい仕組みになっています」

働きながらボランティアを継続したいと考える人にとっては、仕事が繁忙期の際には仕事に専念し、余裕が出る時期に参加するなどの、タイムマネジメントのしやすさが支持されているようです。

プロボノを短期間でコンパクトに体験できる「1DAYチャレンジ」のオリエンテーションの様子(サービスグラント提供)

また、ふだん一つの組織で仕事をしていると、どうしても視野が狭くなってしまいがちです。特に社会とつながることで自分の視野を広げたいと考える人たちには、プロボノは大きなメリットをもたらすといいます。

「企業に勤めていると、一人ひとりが担う仕事が断片化し、最終的なお客様の声が伝わってきづらいという声が聞かれます。NPOなどへの支援では、小さなチームで活動しますので、自分たちの力を求めている人がすぐ目の前にいます。そのため社会のニーズをダイレクトに感じることができます。いま働き方も大きく変化していますが、プロボノのプロジェクトでは、多様な人たちが多様な視点を活かしながら協働することによって、目に見える成果を共に生み出すまでの過程を経験します。まさに最先端の働き方を体験でき、企業で仕事を進めるうえでのヒントになると思います」

さらに、より多くの人にプロボノに参加してもらうためには、支援を受けるNPOなどの団体側にも工夫が必要だと嵯峨さんはアドバイスします。

「漠然と困っているということを伝えるだけではなく、たとえば、WEBサイトが必要、手書きの書類をデジタル化したいなど、具体的な困りごとを共有することが大切です。団体は日々の課題に格闘し、自分たちの課題を整理する時間がないことがほとんど。一方で、実は手伝いたいと思っている人はたくさんいます。サービスグラントでは多様な関わり方を見える化できるよう、団体のニーズを整理したうえで、プロボノワーカーとマッチングしています。また、具体的な成果物が出来上がり、プロジェクトが完了するまで、様々なツールやノウハウを提供しながら団体とプロボノワーカーに伴走しています」

プロボノのプロジェクトでは、支援先も含めて話し合いを重ねる(サービスグラント提供)

コロナ禍に見舞われたこの一年、プロボノとしてプロジェクトに参加する人が増加したそうです。背景には社会課題への問題意識の高まりのほか、通勤時間が無くなるなどで可処分時間が増え、そこで取り組む選択肢の一つになったのではと嵯峨さんは分析します。

「オンライン会議が当たり前になり、支援の形が広がりました。これまで東京と大阪がメインでしたが、地域を越えてプロジェクトチームが成立するということもありました。もちろん現場に赴き課題を知ることは大切ですが、リアルとオンラインを組み合わせることで、プロボノの可能性もひろがると思います」

コロナ禍では、オンライン会議システムも使いプロジェクトに取り組む(サービスグラント提供)

サービスグラントでは、こうした需要やさらなるプロボノの促進を見据えて、プロボノと支援を求める団体を直接マッチングするオンラインのプラットフォームの提供も開始しており、ビジネスパーソンのボランティア参加が増えることが期待できます。

1DAYチャレンジの参加者たち

認定NPO法人 サービスグラント

社会的活動を行うNPOや地域団体などの課題に対し、職業上の知識や経験を持つ多彩な人々による「プロボノ」での支援をコーディネートしている。「プロボノを進化させる」というミッションを掲げ、日本におけるプロボノ団体の草分けとして、質の高いプロボノ「クオリティプロボノ」をリードし、健全な「社会参加」を文化として根付かせることをめざしている。

[東京オフィス]
住所:〒150-0002
   東京都渋谷区渋谷1-2-10 中里ビル4F

電話:03-6419-4021

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認定NPO法人 サービスグラント

社会的活動を行うNPOや地域団体などの課題に対し、職業上の知識や経験を持つ多彩な人々による「プロボノ」での支援をコーディネートしている。「プロボノを進化させる」というミッションを掲げ、日本におけるプロボノ団体の草分けとして、質の高いプロボノ「クオリティプロボノ」をリードし、健全な「社会参加」を文化として根付かせることをめざしている。

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MESSAGE プロボノ参加者 多田 祐太さん プロボノを続けるために大切なことは、何より自分自身が楽しんで取り組めているかということ。自分の中で家族、健康、仕事……などとの優先順位を決めて、肩の力を抜いて自分なりのスタンスでプロボノに取り組むといいと思います。MESSAGE プロボノ参加者 多田 祐太さん プロボノを続けるために大切なことは、何より自分自身が楽しんで取り組めているかということ。自分の中で家族、健康、仕事……などとの優先順位を決めて、肩の力を抜いて自分なりのスタンスでプロボノに取り組むといいと思います。
MESSAGE COVID-19 サービスグラント代表理事 嵯峨 生馬さん プロボノのプロジェクトに関わると、普段の仕事とはちがう働き方を経験できると思います。仕事の延長と考えず、様々な役割を経験することで、ぜひ新たな自分の側面を発見してみてください。MESSAGE COVID-19 サービスグラント代表理事 嵯峨 生馬さん プロボノのプロジェクトに関わると、普段の仕事とはちがう働き方を経験できると思います。仕事の延長と考えず、様々な役割を経験することで、ぜひ新たな自分の側面を発見してみてください。