平成29年度入選作品映像部門（最優秀・一席）

公開日：平成30年（2018）3月23日更新日：平成30年（2018）3月23日

最優秀

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　東京2020オリンピック･パラリンピック競技大会でカヌー･スラローム会場が新設され注目の高まる葛西臨海公園エリア。水と緑が調和した豊かな都市景観が広がり、来訪者は年間360万人を超える人気スポットである。しかし、この場所が自然との共存を目指し人の手で作られたことが意識されることはあまりない。

　高度経済成長期の臨海部開発ながら経済優先を排し、未来を見据え行われた誇るべきまちづくりの歩みと共に、その結果もたらされた恵みについて紐解いていく。

　江戸川区の臨海部は昭和40年代から始まった、葛西沖開発土地区画整理事業によって生み出されました。海面下の区画整理という全国でも類のない手法を取り入れ、貴重な干潟(三枚洲)も保護する当時としては先進的な開発が実現した背景には、地元江戸川区民あげての願いや取り組みがありました。そこで今回の番組では、

1、先人の誇るべき取り組みを知ってもらうこと。

2、三枚洲にラムサール条約登録条件を満たす程の環境が残されていることなどその価値を広く知ってもらい、地域への誇りや愛着を高めること。

を意図して制作を行いました。

　演出では、世界有数の大都市の足元に豊かな生物多様性があることの貴重さをわかりやすく、視聴者に我がこととして理解してもらうため歴史面･生物面それぞれに工夫や取材を重ねました。

　また、三枚洲を来年度ラムサール条約に登録する取組が進んでおり、登録に向け放映時点で可能な気運醸成も意図しています。

葛西三枚洲のすばらしさを区民の人たちに共感させるために、導入のカヌーの会長の訪問といい、途中の貝の水の浄化機能の紹介といい、ラストの生態系を見守る人々の声等への流れも、とても共感できました。インタビューも室内があったり、外があったり、とても巧みにメリハリがあって、飽きるどころか引きこまれて見てしまいました。素晴らしい作品だと思いました。（阿部）
江戸川区の臨海部は、昭和40年代から続く護岸整備も兼ねた「葛西沖開発土地区画整理事業」によって海面下の区画整理を行い、貴重な干潟（三枚洲）を保護することに成功した。こうした区民の願いでもある多種多様な動植物の生きる環境が、大都市東京の足許にあるという貴重さがこの番組を見るとよく分かる。三枚洲にはラムサール条約登録条件を満たす環境が保持されており、驚くしかない。この息の長い地道な取り組みに挑んだ江戸川区の関係者と経済成長優先のみの施策を排した行政にも拍手を送りたい。（高橋）

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　葛飾区出身で、かつしか観光大使の内山信二さんが、区内をぶらりとまち歩き。地域の魅力、イベントの魅力を葛飾らしい人情を交え紹介する。また、ナレーションは葛飾区出身のフリーアナウンサー吉田照美さんが担当。

　第1回は、水元・新宿・金町方面を歩き、区民や区内イベントの主催者と一緒に、地域の魅力を紹介する。

　葛飾でしか経験できないイベント、葛飾でしか出会えない人、葛飾でしか食べられないものなど、葛飾ならではの魅力「カツシカデシカ」を区内外へアピールする。

　行政の広報番組と一見分からないように工夫し、若い世代をメインターゲットに、葛飾区に興味を持ってもらうようにする。

もはやメジャーな番組のつくりですね。有名タレントも使えているので、予算もけっこうかかっているかと思いきや。ただ区の新しいお祭りの紹介をここまで贅沢にお知らせできれば、伝わり方も違うと思います。他を圧倒する伝わり方だったのは事実です。（阿部）
葛飾区のPR番組「カツシカデシカ」。ちょっと駄洒落風のタイトルで興味を惹く。内容的には区内各地域のイベント案内、お店紹介、ヒトとの出会い、観光百選？等、決まったフォーマットは無いようだが、リポーターのかつしか観光大使内山信二さんとNRで口を挟む同じく葛飾区出身の吉田照美さんの掛け合いが絶妙で、ゆるいキャラクターならではの味を出している。こういった脱力気味のPR番組の方が何故か印象に残る気がした。ただ、盆踊りのパートがこの番組のバランス上少し長く感じた。（高橋）