平成26年度 写真部門 総評
大石委員
一言で表すと、「一年間の成果として評価してほしい」という意気込みを感じるものが少なかったことが残念でした。
例えば、せっかく良く撮れている写真をあまりにも小さく掲載するなど、写真を一枚一枚見ると、頑張って撮影されていると感じるものが多い だけに、非常にもったいないと感じる作品が多く見られました。写真の技術も大事ですが、撮影した写真を、他人が見て「良い」「面白い」と思われるような形 で活かすことも重要です。そう思わせるような写真の使い方が、今回の募集作品にあまり見られなかったことは残念です。
また撮影者と被写体のコミュニケーションがうまく取れていないと、表情などに違和感が出てしまいます。被写体を漫然と撮れば良いというわけではなく、撮影すべき背景があり、それが絵としてにじみ出た瞬間にシャッターを切るということが重要です。
組み写真については、「組み写真」そのものに対する考え方が弱いと感じました。写真を複数枚掲載しただけでは組み写真とは言えません。ストーリー性を出すためには、レイアウトを工夫することで、読者の気持ちを揺さぶり、見ているだけで想像を掻き立てる工夫が必要です。
板橋委員
まず一枚写真についてですが、全体としては、写真の質は驚くほど向上していると思います。一般の方をモデルにした写真も増えてきましたが、 表情、構図等で不自然さが感じられるものもありました。モデルさんと良くコミュニケーションをとり、自然な表情を引き出す努力を期待します。特に表紙の写 真は、読者の方の目に止まりやすい写真はどのようなものなのか、手に取ってもらうにはどのような写真が良いのかを考えて撮影をすると、より効果的です。ま た写真の上に文字を乗せる場合は、テキストのサイズやフォントなど、写真を引き立たせる事も考えて頂きたいと思います。
組み写真についても、全体的に昨年よりよくなっていますが、組み写真として成功しているのは2組のみでした。応募された作品中のいくつかは、少し 工夫をすれば組み写真として表現できるものもあったので、頑張っていただきたいと思います。組み写真は、複数の写真でストーリーを作り、表現するもので す。テーマを決めて、主となる写真を軸として、クローズアップ等のイメージ写真を織り交ぜながら、読者の方に何かを感じていただけるような構成を作ってい ただきたいと思います。
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