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令和4年4月1日より広報・広聴は政策企画局が、都民情報ルームは総務局が担当しています。令和4年4月1日以降の更新情報は政策企画局ホームページ又は総務局ホームページをご確認ください。

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広報・広聴

平成25年度 映像部門 総評

公開日:平成27年(2015)3月30日更新日:平成27年(2015)3月30日

関委員

今回は●地域の歴史や行事を知り地域を好きになってもらうための親しみやすい教養番組●地域の行政に理解を深めてもらい協力を仰ぐもの●行政 広報として定期的にニュースを伝えるもの●興味深いドキュメンタリー、などに分類された。それぞれに優れたものがあったが、その地域の住民、視聴者の気持 ちになって、興味を惹かれたもの、最後まで飽きずに見られたもの、広報の効果が想像しやすいもの、に高得点をつけさせていただいた。ケーブルテレビ、ホー ムページ、youtubeなど露出の機会は昔に比べて増えたが、行政広報は反応がダイレクトに返ってこないため一定のレベル以上を目指し向上し続けること が難しい。パターンができあがっていると改善もしづらい。そんな中でも、一方的告知にならず、知識の詰め込みにならず、受け手の気持ちになって、少しでも 良く伝わる方法を模索しているものには共通して爽やかで軽やかな読後感(映像にはふさわしくない言葉かもしれないが)が残る。企画、構成が良く練られて無 駄が無いからであろう。また、行政広報という性質上、オールターゲットという像を結びにくい視聴者を想定してしまい勝ちだが、身近な家族、友人など特定の 人を想定し、その人だったらどんなふうに見てくれるだろうと考えながら作ることも助けとなる。堅苦し過ぎないか?、押し付けがましくないか?、ちゃんと面 白いだろうか?、担当者は常に自問自答しながら高みを目指して頂きたい。

髙橋委員

今回の応募17番組を拝見して私が痛感したことは、残念な事ですが、所謂創り手の顔が見える、「作品性」「作家性」が垣間見える番組が大幅に 少なくなってしまったということです。良し悪しは別として、大半が自治体のHP上でも動画公開しているルーティンの地域情報・お知らせコーナーの延長線的 番組で、その数は例年より確実に増えています。であれば旧来の「作品性」としての企画力、表現・構成力、視覚的効果などを問うのではなく、そういうカテゴ リーの番組としての基準を設けてこれからは評価していくほかないと思います。しかし現状としては「情報」に特化しているものと記録ドキュメントなどの番組 が混在しているというのが今年度の応募状況です。

本来このコンクールは、広報的な情報の集積であっても、それをどの様な演出で分かり易く興味深く、感動を共有して伝え見せるのか、という競い合いで あったと思います。だからこそ「作品性」の観点から、そのワンカットの意味、音楽の良し悪しなども論じることができたのです。情報を早く的確に伝えるだけ であれば、文字情報が必要な時に見れるインターネットのHPの方が断然有利ですし、広報番組も動画としてアップすることで多くの人々に繰り返し視聴しても らうことが出来ます。その様な情報番組はHP等のウェブサイト部門に応募した方が適切ではないでしょうか。

現に我々にも作品はDVDではなくHPで入って見てください、という自治体もありました。そのような配信が第一目的の情報に「作品性」や完成度、ま してや感動を求めるのは酷というものでしょうし、他の人間ドキュメントなどと同じ土俵で論じること自体が無理だと思います。また一方で、大きな括りでは情 報番組ですがルーティンで流すものとは一線を画し、この番組は特別に制作しました、という番組もありました。ですがこれも制作者が後ろに退いている、網羅 的で中途半端な官制特集番組という感が拭えませんでした。

今回、私は唯一地域の人間をじっくり追いかけて取材した番組に一票を入れました。実はやや肩にチカラが入った作品に見えてあまり私の好みではなかっ たのですが、観光名所の紹介も無く、どんな話かもわからないままに視聴を始めると、冒頭部からその人間の持つ卓越した職人技や職人魂をただ丹念に追いかけ るだけのシンプルな手法に半ば驚き、感動し、ぎゅっと心を鷲づかみにされてしまったのです。そしてそれが他ならぬ優れた「情報」そのものであると気付き、 感じ入ったと同時に、このような人間が生活している地域や社会にも自然と好奇心と興味が湧いてきたのです。これは押しつけがましい地域自慢とは無縁の世界 です。

要は情報だけでは人は感動しないのです。感動しないとその情報すら体に入ってこないのです。それゆえ、情報番組であっても完成度を求め、心の琴線を 揺さぶる為に演出に凌ぎを削るのです。それも、旗振り役の制作者の意思が前面に出ていないと視聴者との感動の共有は有り得ません。

新年早々、いろいろと注文ばかりになってしまいましたが、来年度はそれぞれの地域に住む魅力的な人間を追いかけ、掘り下げた、創り手の顔が見える高品質な「情報番組」が是非たくさんラインナップされることを切に願っています。

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広報広聴部  広報課 
電話番号:03-5388-3087