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広報・広聴

平成26年度 映像部門 総評

公開日:平成27年(2015)3月30日更新日:平成27年(2015)3月30日

関委員

 今回はなかなか優劣つけがたい作品群でした。例年通りテーマを絞ったドキュメント的なものと広報レギュラー番組的なものを同じ土俵で審査す るのは難しいですが、方向性は違ってもクォリティーの比較はできるという気持ちで審査に取り組ませていただきました。 かつてはオンエア機会がテレビのみで、その回数も限られていたため、作品が目に触れることも少なく、モチベーションが持ちにくかったかもしれませんが、昨 今はネット、YouTubeなどにアップされる前提ともなり、新たなモチベーション向上につながってきているように感じられます。他の地域の作品(番組) との比較もされやすく全体的にクォリティーが上がってきているのではないでしょうか。

 また、キャスターを立てた広報ニュース形式のレギュラー番組が増えていて、各地域似たような構成で制作されています。更新も頻繁となり、速報性を 重視すれば、一本一本のクォリティー、作品性は多少、目をつぶることになりがちなのでルーティーン化しないよう注意したいところです。同じテーマを伝える としても、その構成によって伝わり方が全く変わってきます。映像にナレーションだけでいくのか、キャスター、ナビゲーターがいたほうが良いのかいなくてい いのか、組み合わせたほうが飽きないのか、音楽はどのようなものを当てるか、無いほうが良いのか、映像はどのアングルのほうが伝わるか、検討する部分は山 ほどあります。こういう番組はだいたいこんなもんだろうとか、予算を考えればこの程度の音楽だろうとか思い込まないで、もっと良くならないかという気持ち を持ち続けていただきたいと思います。特に今回感じたのは、音楽が安易につけられているということです。著作権フリーの電子音的なものは便利ですが、それ ばかり聞かされていると薄っぺらな情報に感じられてきます。いっそ、無いほうが…というケースも多々ありました。

 上記の検討ポイントを無意識のうちに吟味し、いかに人の気持ちにまで届くかにこだわるのが映像作りのプロです。そんな視点で採点させていただきました。

髙橋委員

 26年度の各番組・作品を拝見しました。今年の番組は一言でいうならば「粒ぞろい」です。採点についても同様に高低差の無い拮抗した評価に なりました。私の感想としても、数年前からハード面の進歩もあるのでしょうが、上質な映像と手際の良い編集、明快なリポートとナレーションでつくられた番 組が多く、ネット配信、CA-TV放送に十分に耐えられるものになって来ていると思いました。

 しかし、見ていて何か物足りないものも感じました。それは、広報・情報番組(一部番組ではドキュメンタリー部分もありましたが)としては十全で あっても、情報が溢れれば溢れるほど、その情報から疎外される人たちも増えてくるという側面を感じたからです。せっかくのお役立ちの情報や区や市の施設情 報も、見る側に関心をよばなければ「私には関係無い・・」「自分には得にならない・・」と思って横を向いてしまう人も出てくるでしょう。

 番組の持つチカラというものは、そんな「情報」に興味も何ももたない人たちを、その時点からどう番組に惹きつけることができるか、ということだと 思います。情報の情をとって「人情」を使う演出もあるでしょうし、お約束のゆるキャラや可愛い動物や子供を前面に出して、とりあえず気を惹く手もありま す。しかし、あくまでそれは見せ方のアイデアであって、肝心なのは中身の「情報」をどう下味をつけ、料理して盛り付け、食べやすく食欲の湧くような番組に していくか、ということだと思います。今回「粒ぞろい」といったのは、情報という素材の料理の仕方が良くも悪くもみな体裁が似ていて、情報をそのままナマ に近い形で番組に出しているのでは、と感じたからです。

 「粒ぞろい」などと言いながら逆の意味で少し皮肉っぽくなってしまいましたが、物足りなさを感じたのはそこのポイントです。情報なのだから手を加 えずにそのまま出せばいい、という考え方もあるでしょう。しかし、誰に向けて、何のために番組を作っているのでしょう?区民や市民に必要と思われる情報を 伝えて、生活の役に立ててもらったり、災害を防止したり、健康を維持したりしてもらいたいからではないでしょうか?であれば、とにかく見てもらわなければ ならないのです。ですからナマにちかい情報を出して、見たい人だけが見ればそれで良し、とするのは如何なものかと思うのです。

 情報番組であればこそ高度な演出が必要だ、というのが私の結論です。今回私が高評価を付けたのは足立区の生物園を紹介する番組で、実に情報と演出 がうまくかみ合っていて、知らず知らずのうちに番組の中に導かれていきました。そんな演出を感じさせない、上質な演出の情報番組をこれからも期待したいと 思います。

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広報広聴部  広報課 
電話番号:03-5388-3087