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広報・広聴

平成28年度 映像部門 総評

公開日:平成29年(2017)3月23日更新日:平成29年(2017)3月23日

関委員

 地上波テレビ、YouTube、SNS用動画、デジタルサイネージ用、とメディアもものすごく多種になってきた。WEB動画も隆盛で地域ブランディングも流行のごとく溢れてきている。メディアによってその尺(時間)も違う。予算のかけ方も違う。トリッキーなチャレンジをして注目を図るもの、王道的に予算も尺もそれなりにかけたもの。そんな中でのコンクールの審査は年々難しくなる感がある。
 宿命的に、関係者以外のそれほどの積極視聴を期待できないコンテンツだと考えると、ぼーっと見ていても何か引き込まれるとか、たまたま見たら最後まで見てしまったというような、何かしらの力を秘めた作品が印象に残る。引き込まれるものと、そこまでいかないものとの差は何か?テーマとリアリティと思った。
 切実に伝えなくてはならない防災の具体的な対応策は、そこの住民でなくても必要性を感じた。築地市場の仲卸の方にスポットを当てたドキュメントは、取材当日の市場の成り行きに密着し、納得感があった。ほか、今の時代らしく定年後を生き方を模索する人々のユニークな活動。跡継ぎは無いと確定してしまった、やすりの目立て。ユニークな参加型のイベントを仕掛ける部分から企画し、リアルな盛り上がりをPV的にまとめたものなど。
 レギュラーニュースとしてその時あったイベントを取材してお知らせするというミッションの作品は不利になるのは致し方ない。そのイベントの面白さに左右されてしまうから。
 しかし、ふと思った。これらの映像制作者が、同じテーマ、同じ尺、同じ予算で、競い合ったらどうだろう。あるいはテーマ選びはそれぞれに違っても良しとするとか。もちろん妄想だが、想像すると力量の違いが明確になりそうだ。自分だったらあのテーマ、どう料理するだろう?平凡な題材だけど視点の違いで面白くできそうだなどと考えてみるのもいい。そう考えるとレギュラーニュースだから、大体こんな感じ、とルーティーンにしてしまうのはもったいない。こんな普通のテーマなのに惹きつけられた、というようなものにも出会いたい。

高橋委員

 毎年このコンクールの番組(作品)を見続けていますが、レベルというか平均点が最近になって上がり続けているような気がしています。喜ばしいことだと思います。と言うのは、もう10年位前になるでしょうか、まだVHSカセットテープでの出品があった頃、年末から年初にかけて、この20を超える出品番組を採点のためとはいえ、全部見るのが大変苦痛であったことを今になって思い出すからです。どうして苦痛だったのか、それは単に年末年始の繁忙期に重なっていたり、おとそ気分に水を注したというだけではなく、その頃はそれぞれの番組のレベルの高低差が激しく、同じ基準で評価するのが非常に困難で、中には何で出品してきたのか分からないほど番組の体を成してないものも少なからずあったからだと覚えています。
 その時期から見ると、今年は次の番組を再生するのが楽しみになるほどで、ここに集まった23番組はここ数年の中でもレベルが高いと確信しています。
その理由としては、各番組、長尺も短尺も、まずテーマがはっきりしていて、制作者や行政の発したメッセージがストレートに伝わって来る、という事が挙げられると思います。その分、メッセージの内容の評価(批評)にまで踏み込むことができました。これは私にとっても大きな事です。次に、技術的レベルの高さです。CGや撮影機器等の進歩もあるでしょうが、編集のレベルが格段に上がっているのが目立っていました。やっと、全出品番組が同じ土俵で評価が出来るようになった、というのは言い過ぎかもしれませんが、私の実感でもあります。
 具体的な採点や評価は各作品の講評を参照していただきたいのですが、今年の私の評価では70点台が一つも無い、ということが特徴です。これはわたし的には審査をして初めてのことなのです。しかも、80点台でも数年前なら90点台になるようなものもありましたので、各番組のレベルはかなり拮抗していたと思います。
 最後に、言わずもがなのことを一つ。この何でも「情報はネット」時代に、こういった広報番組に求められるのは単なる「情報をお知らせする」だけではなく、そこに制作者の眼が感じられ、情報に人肌の温もりを感じさせなければならないと私は思っています。細かいことはネットで調べてください、ではなく、必要な情報は高齢者や子供にも届くような温かく完成度の高い番組をこれからも作って行っていただきたいと思います。制作の皆さん、お疲れさまでした。

このページに関するお問い合わせ先

広報広聴部  広報課 
電話番号:03-5388-3087