東京都女性活躍推進大賞って?

東京都では、女性の活躍を推進するため、
優れた取組を行っている企業や団体等を「東京都女性活躍推進大賞」として
表彰しています。

若手社員でも経営会議のリーダーに!

株式会社吉村

事業内容

日本茶を主とする食品包装資材の企画・製造・販売

教えてくれるのはこの人!
高橋愛里さん
高橋愛里さん 販売サポート部課長。顧客からの注文内容を社内システムに入力するほか、内覧会の運営や販促活動の提案などを行っている。経営会議のリーダーも担当。

入社の理由は「社長の人柄」に惹かれたから。面接したときに「この人には何でも言えそう」と柔らかい雰囲気を感じたこと、会社全体も風通しが良さそうと、入社を決めた。

―― 高橋さんが所属している販売サポート部は、新たにできた部署だそうですね。設立の背景には「マネジメントは男性」「補佐は女性」といった風土をなくしたいという思いもあったとのことですが、具体的にどういった経緯でできた部署か改めて教えていただけますか?

高橋さん

高橋愛里さん
販売サポート部は元々、営業から指示をもらって作業をする営業事務という補佐のような業務を担当していました。ただ、社内で「ピンクカラージョブ(※)みたいで嫌だよね」という雰囲気が強まり、販売サポート部として独立させたんです。

※伝統的に女性が従事することの多い職種・仕事。吉村では定型的な事務業務のみ行うことを指している。

高橋さん写真1

高橋さん

高橋愛里さん
ほかにもデザインを担当しているクリエイティブデザイン部が同じような経緯で独立しています。部署の独立の背景には、「自立した社員を増やしたい」という会社の方針も関係していると思います。「女性が多い部署だから独立させよう」というよりは、自ら主体的に仕事のできる“自走力“のある社員を増やすための取組だったかもしれません。
―― 貴社では無意識の男女別役割分担意識をなくそうと積極的に取り組まれていると伺いました。具体的にはどのようなことを行っているのでしょうか?

高橋さん

高橋愛里さん
実は弊社ではすでに「男性だから」「女性だから」という意識が、ほぼなくなっています。そのため仕事をしていても男女差をあまり感じませんし、特別な取組があるとも思っていません。それでも強いて挙げるなら、入社3年未満の社員が経営会議に参加する「21世紀枠」という取組は特徴的だと思います。女性社員も積極的に参加しており、私も6年前から経営会議の副リーダー、昨年からはリーダーを担当しています。
―― 女性社員や若手社員の方も積極的に参加されているのですね!参加し始めてから、経営会議はどう変わりましたか?

高橋さん

高橋愛里さん
以前は、課長以上の社員が参加するような堅い雰囲気のある会議でしたが、取組を始めてからは会議の雰囲気がやわらかくなったと思います。また、経営にあまり関わってこなかった社員の視点が加わることで、斬新なアイデアが出るようになりました。
―― 高橋さん自身も部署の独立や経営会議の参加などによる影響を実感したことはありますか?

高橋さん

高橋愛里さん
部署が独立してからは、営業と販売サポート部が対等な立場で話せるようになったと感じています。営業が意見を真剣に聞いてくれますし、販売サポート部への相談も増えました。また、経営会議に参加したことで視野が広がったと実感しています。以前は自分の仕事だけで手一杯でしたが、経営会議でさまざまな部署の視点や仕事内容を知り、俯瞰して物事をとらえられるようになりました。
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▲ 社内会議の様子

高橋さん

高橋愛里さん
弊社ではそのほかにも「ノーベル起案」という制度があり、規定の用紙に必要事項を書けば誰でもアイデアを提出できるんです。トップダウンではなく、性別や年齢に関係なく社員一人ひとりの意見を積極的に取り入れてくれることを実感しますね。
―― 高橋さんが貴社に入社してよかったと思ったことや、活躍できていると感じたことを教えてください。

高橋さん

高橋愛里さん
弊社はとにかく「やりたいことにチャレンジさせてくれる会社」です。社長の橋本(久美子)が「チャレンジして起きた失敗は悪いことではない」と考えているので、社員たちの間でも「とりあえずやってみる」が合言葉になっているんです。そんなところが入社してよかったと感じます。
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高橋さん

高橋愛里さん
自分らしく活躍できていると感じるのは、何か決め事をするときです。会議を回すことに得意意識を持っているのですが、実際に「高橋が進行していると、すぐ決まるよね」「まとめ方が上手いよね」と言ってもらえると嬉しいです。
―― 高橋さんが描く、今後のプランや目標を教えてください。

高橋さん

高橋愛里さん
昨年の10月から販売サポート部の課長になったので、みんなに楽しく働いてもらうための工夫をしていきたいです。例えば、人は不得意な仕事をするよりも、得意な仕事をするときのほうがワクワクしますよね。そんなワクワクを増やしていけたらという思いで、メンバーの「得意不得意表」というものを作って、部署内の見える化に取り組み始めました。これは販売サポート部と同時期に独立したクリエイティブデザイン部が独自に考えて作ったものです。心理的安全が担保されて自己開示が率直にできると、助け合って成果を出すことが当たり前になり、デザインの採用率の向上や生産性アップにつながっていくという過去の経験から、これを始めました。この成功事例を、販売サポート部でも取り入れたいと準備をしているところです。
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▲ 得意不得意表の一部

高橋さん

高橋愛里さん
また、部署を超えた社内の連携も強化していきたいです。複数の部署が連携することで相乗効果を生みだせば、よりお客様の力になれると思うので、まずは私自身が販売サポート部と営業の架け橋になりたいと考えています。

Message

これから社会に出る学生のみなさんにメッセージ

私は学生時代、社会人になることに恐怖を感じていました。生活リズムも変わりますし、責任もアルバイトとはまったく違います。しかし、チャレンジや責任感をむしろ楽しめるようになれば、仕事へのやりがいや生きがいを感じるはずです。また、会社の中には絶対に自分を理解してくれる人がいます。何事もあまり重く受け取らずに人に相談しながら取り組んでいただけたらと思います。将来の楽しさも考えながら就職活動に取り組めば、自分の人生に花を添えられると思うので、ぜひがんばってください!

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1日に密着!
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