東京都女性活躍推進大賞って?

東京都では、女性の活躍を推進するため、
優れた取組を行っている企業や団体等を「東京都女性活躍推進大賞」として
表彰しています。

介護職を「大変な仕事」から「いい仕事」に!

社会福祉法人フレスコ会

事業内容

台東区で特別養護老人ホーム84床・ショートステイ11床を運営。

教えてくれるのはこの人!
大熊未沙さん
大熊未沙さん 特別養護老人ホームフレスコ浅草で勤務。入居者と職員の全体統括、研修、人事や採用活動などを担当している。

入職の理由は、当時設立1年目だったフレスコ会に入職すれば、施設を新しく作っていく過程に携わることができると思ったから。また、大好きな浅草で働けるという点も決め手のひとつ。

――新しい施設だからこそできるやりがいに魅力を感じて入職されたのですね。

大熊さん

大熊未沙さん
そうです。以前働いていた施設は、行事に関しても毎年やることが固定化されていました。しかし、フレスコ会にはまだそうした「定番の行事」はなかったため、入居者様のことを考えて一から企画できます。季節を感じられるようなイベントを定期的に行っていますが、毎年同じイベントはない、というくらい新しいことだらけです。提案がしっかり通る風土なので、自分のやりたいことを積極的に発信できます。
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―― 貴団体では介護職のイメージアップに向けて働き方改革を推進されていると伺いました。具体的な取組内容を教えてください。

大熊さん

大熊未沙さん
法律で定められている人数よりも多くの職員を配置しています。職員のやりたいことができる風土や、ハードワークになりすぎない環境を整えるためにも、基準より多い人数を確保しました。入居者様にとっても、人手が充実していることは安心感につながっていると思います。

また、看護師が24時間いることや、常勤の医師を配置するといった医療職との密接な連携も特徴です。介護職が夜勤中などに不安を感じたとき、いつでも医療職に相談できるのは心強いと思います。

夜勤時間の短縮にも取り組みました。一般的には16時間夜勤が主流ですが、フレスコ会では8時間夜勤を導入しています。朝7時までの8時間夜勤にすれば、お子さんが寝ている間に働けるので、子育て中の職員からも重宝されています。

今年度からは、年間好きな所で5連休を取得できる制度を始めました。年度初めに連休をとる時期を決めて、プライベートもしっかり楽しんでもらっています。
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―― 取組を始めたきっかけを教えてください。

大熊さん

大熊未沙さん
離職率が高い介護業界において、フレスコ会では、性別に関係なくみんなが働きやすくなるにはどうしたらいいかを考え、取組につなげてきました。

5連休の取得は、職員からのアイデアで生まれた制度です。リーダー会議で「これがあればもっとがんばって働きたいと思えるもの」を話し合っていたとき、「連休がほしい」という意見が出て実施につながりました。もともと連休を取得できるような年間休日数でしたが、早めに休暇の計画を立てられれば、仕事へのモチベーションにもなります。
―― リーダー会議では職員の意見を積極的に取り入れているのですね。

大熊さん

大熊未沙さん
業務改善のために、働きにくいところはないか常に話し合っています。コロナ禍で外出が難しくなったときには職員や入居者様のストレスがたまりやすくなったので、制限の多い中でも楽しいイベントを実施するために必要なことなどを話し合いました。
―― 取組後、どのような影響や変化がありましたか?

大熊さん

大熊未沙さん
新卒で入職した職員の定着率がよくなりました。教育制度も、実際に教育を受けた人の意見を取り入れて毎年ブラッシュアップしています。
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大熊さん

大熊未沙さん
また、5連休をきっかけに入居者様と職員とのコミュニケーションが盛り上がったこともあります。私も連休を使って京都と大阪に旅行しましたが、お土産を配ったり旅先での思い出を話したりと、自然と話題が増えるんです。プライベートの時間を充実させることは職員自身のためにもなりますし、話を聞く入居者様の楽しみにもつながると思います。ほかの職員も連休明けに話が弾んでいるので、制度の実施に関わった私も嬉しくなりました。
―― 大熊さんが活躍できていると感じるのはどのようなときですか?

大熊さん

大熊未沙さん
人が成長していく姿を見ると、私も活躍できていると思えます。人材育成に関わる場面が増えたので、研修から帰ってきてどこか吹っ切れたような表情をしている職員を見ると嬉しくて。研修から持ち帰った知識や技術は必ず入居者様の役に立っていると思います。
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▲ 職員たちと会議をしている様子
―― 大熊さんが描く、今後のプランや目標を教えてください。

大熊さん

大熊未沙さん
フレスコ会が運営する施設はまだ1つだけですが、今後はもう少し規模を大きくしていく予定です。その中で質の向上にも取り組み、職員がもっと楽しく充実して働けるようにしていきたいと思っています。

また、私が介護職だと知ると「大変ですね」と返す人が多いので、「いい仕事をしていますね」と真っ先に思ってもらえるように社会のイメージを変えていきたいです。

Message

これから社会に出る学生のみなさんにメッセージ

福祉を目指す学生さんの数が減っていますが、私たちフレスコ会は「やりがいのあるいい仕事」だと思って働いています。介護職に魅力を感じて、自分がやりたい介護とは何かを考えながら目指していただけると嬉しいです。
少しでも介護に興味があったり迷っていたりしたら、ぜひ私たちと一緒に働きましょう。説明会や見学会に参加してみるのもおすすめです!

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1日に密着!
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