TOKYO CITY CANVAS
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東京都は、工事現場の仮囲いなどをキャンバスに見立て、街にアートの景色を広げていく新たな文化プロジェクト「TOKYO CITY CANVAS」を開始しました。
本事業は、変化しつづける都市の空間にアーティストの活躍の場を広げ、隠された可能性に創造性を注ぎ込み、無機質だった街の一角を華やかに彩るアートプロジェクトです。
誰もが身近にアートを楽しめる環境の創出やアーティストの活動領域の拡大に向け、都内各地でプロジェクトを展開していきます。
代々木公園
3名の若手アーティストが、代々木公園とその一帯の歴史や自然に焦点を当て、『緑』『水』『空』をモチーフに、写真技術と最新テクノロジーを用いて新たな視点で公園の姿を表現しました。
企画・制作 |
ディレクター |
TOKYO PHOTOGRAPHIC RESEARCH | 小山 泰介 |
制作テーマ
IMAGINATIVE GARDENS/創造された庭
作品名 |
作者 |
YOYOGI BOTANICAL PATTERNS | 梅沢 英樹 |
作者コメント
植物学者・牧野富太郎博士が、100年以上前に渋谷・代々木で採集・収集した植物標本をモチーフに用いました。時代を超えて自然や植物を観察・再発見することから、人と自然の関係性を見つめ直す手がかりとなればと思っています。かつて牧野博士が植物を眼差し、発見したように、自分の周りの自然や環境をあらためて眺めてみると、小さな驚きがあるかもしれません。事物や現象を観察することの面白さを、再発見してもらえたら幸いです。
YOYOGI BOTANICAL PATTERNSでモチーフとした植物標本の詳細情報ページへ
作品名 |
作者 |
HYPER GARDENING #2 | 谷口 暁彦 |
作者コメント
ゲームエンジンの中で3Dデータの植物を配置し、超望遠のカメラで平面的に撮影しました。XRやヴァーチャル空間と現実の狭間にある新たなリアリティのあり方と、バーチャルな植物の存在との関係を写し取ろうとしました。普段ビデオゲームの中で見かける、データでできたバーチャルな植物を、このように大きく印刷して見ることは新鮮なんじゃないかなと思います。こうした植物の、独特の質感の魅力を色々と見つけてもらえたらと思います。
作品名 |
作者 |
now here | 濵本 奏 |
作者コメント
時代と共に移りゆく代々木公園の姿を捉えた写真と、この地域一帯の航空写真を使い、今も変わらずに降り注ぐ太陽の光で青写真に焼きました。変わるものと変わらないものを、作品を通じて感じていただきたいです。また、今回のプロジェクトに参加するにあたって土地の歴史を調べたことで、ふだん何気なく歩いていた道の見え方や歩き方がすこし変わったように感じます。この広場にいらした皆さんにも、今いる場所の過去や、未来の景色に思いを馳せていただけたら嬉しいです。
公開期間(3作品) |
アート掲出場所 / アクセス |
令和7年3月~令和8年3月(予定) |
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江戸東京博物館
作品名 |
作者 |
写楽の眼 | 小牟田 悠介 |
作品コンセプト
江戸博のロゴマークは写楽作「市川鰕蔵の竹村定之進」の左目を元にデザインされています。その目に込められた思いを、墨田区立両国中学校、日本大学第一中学・高等学校の生徒が様々な視点で表現した壁画です。制作は、浮世絵(版画)の仕組みをスプレーとステンシル(型紙)で再解釈した手法で行い、絵の中のパーツを自由に組み合わせながらそれぞれの「写楽の眼」を表現しました。
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>Instagram@tokyoartsandcultureでの紹介記事
作品名 |
作者 |
未来人の発見 | 小牟田 悠介 |
作品コンセプト
江戸博に伝わる所蔵品。これらの品々にとって私たちは未来人です。何のために、誰が、どう使っていたのか。絵には何が描かれ、どうみるか。過去から残されてきた不思議な形や時代を表す魅力的な所蔵品から選んだ約30点に、現代を生きる我々が言葉を並べる「未来人の発見」。鑑賞ワークショップを通じて様々な言葉が所蔵品に寄せられ、写真と言葉を掛け合わせたアート作品がが完成しました。
鑑賞ワークショップを実施(11月23日開催)
公開期間 |
アート掲出場所 / アクセス |
令和6年11月11日から令和7年9月まで(予定)
令和6年11月11日から令和7年3月まで(予定) |
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東京都庁(公開終了)
作品名 |
作者 |
みずのはし | 大巻 伸嗣 |
作者コメント
都庁舎のある西新宿エリアには、1965年まで「淀橋浄水場」がありました。疫病対策のため、都市化に伴う水道インフラ整備が急務となり、玉川上水から流れ込む水が東京の生活を支えていました。現在は溜池の構造を生かしたビル街に変貌し、都庁がそびえ、多様な人々が交差する場所となっています。
この場所に、消えた記憶の風景として、これまで採集した水に関する文様を組み合わせ、大きなうねりを生み出したいと考えました。日本において水は身近で利用するものであり、時には畏怖の対象でもあります。幕末から明治にかけて集められた水の紋様には、力強さ、しなやかさ、儚さなど、様々な情緒が表現されています。
ここでは日々、異なる国や地域から訪れる観光客や東京に住む人々が交差し、無数の記憶が積み重なります。人と人、記憶、文化が混ざり合い、連なる大きなうねりを表現し、この場所の持つ意味を象徴する時空間を創り出したいと考えました。
>都庁の記憶・淀橋浄水場(東京都水道歴史館デジタルアーカイブシステムへ)
公開期間(終了) |
アート掲出場所 / アクセス |
令和6年9月~令和7年2月 |
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駒沢公園(公開終了)
作品名 |
作者 |
Symbiotic Landscape | 原田 郁 |
作者コメント
作品のなかに人・群像を象徴的に表した木の形のオブジェを配置しています。
駒沢オリンピック公園が東京 2025 デフリンピックの会場になることから、 大会への期待を高めるべく、 色彩はデフリンピックのテーマカラーとなる鮮やかな赤・青・黄・緑を基調として選びました。
これらの色は多様性を象徴し、様々な背景を持つ人々が共に成長する社会を表現しています。 多様性を受け入れ進化する場所へ、 そして駒沢オリンピック公園の自然と調和し、 体育館の修理中も訪問者に愛される場所になれば幸いです。
>Instagram@tokyoartsandcultureでの紹介記事
公開期間(終了) |
アート掲出場所 / アクセス |
令和6年4月~令和7年1月 |
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東京で展開される様々な工事現場アート
自治体や民間事業者の取組例をInstagram@tokyoartsandcultureで紹介しています。
- アーティスト:辰巳寧々
- 主催:六本木商店街振興組合
- アーティスト:鈴木英人ほか
- 主催:日本橋一丁目中地区市街地再開発組合
- アーティスト:内山.K
- 主催:東京建物株式会社 | Brillia
- アーティスト:門 秀彦
- 主催:品川区
- 主催:東京都建設局
- アーティスト:水戸部 七絵
- 主催:108 ART PROJECT
Instagramでは#TOKYOCITYCANVASで様々な工事現場アートをご覧いただけます。
民間助成
TOKYO CITY CANVASでは、工事現場の仮囲いなどをキャンバスに見立てた民間企業等が行うアートプロジェクトを対象とした助成事業を行っています。
詳細はアーツカウンシル東京WEBサイトでご確認ください。